心機一転

新・私の独り言


2月は逃げる

1月いぬる、2月は逃げる、3月去る。「いぬる」とはこちらの方言で帰ることを意味する。古語に由来する。この言葉は小学校の時三学期に入ると必ずといっていいほどどの先生も口にする言葉だった。「光陰矢のごとし」よりも遙かに実感のわく言葉だった。

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庭の鳥たち

 ずっと昔、庭に桜の木があった。冬になると城山からシジュウカラがやって来た。今はその桜の木も枯れてなくなった。シジュウカラの姿を見ることが少なくなった。

 昨年はほとんど来ることがなかったメジロがこの冬にはよく飛んでくるようになった。

 特に梅の花が咲くこの時期になると花のミツを吸いにやってくる。見分けがつかないが何羽も来るようである。

 スズメどもは季節は無関係に住み着いている。そのスズメも昨年まではえさ箱に入れた小鳥の餌しか食べることはなかったが、今年はメジロの真似をしてミカンを食べるようになった。しかしスズメの中でもミカンを食べるものはまだ少ない。やはり一番の好物は雑穀類らしい。面白半分にリンゴの皮を刻んで箱の中に入れると、しばらくは警戒してえさ箱には近寄ろうとしなかった。見慣れないものに対する警戒心は強い。以前虫が入ったはったい粉を入れたらかなりの期間近寄らなかった。しかしいつの間にかきれいに消えていたから食べたものと思われる。リンゴの皮も何時の間のにか箱から消えていた。どう食べているのか気になったが中々見ることが出来なかった。ある時目撃したがスズメは皮についている僅かな果実部分だけ食べて、皮をペッとはき出していた。雑穀を入れると即座にやってくる。その騒々しさには何故か笑ってしまいそうになる。

 スズメは群れているが、どうもサルなどのようにリーダーが指令をだしている様子はなさそうだ。みな勝手に行動をしている。餌の争奪戦には凄まじさを覚える。しかし危険を察知すると一斉に逃げる。これは指令が出たからではなく仲間が逃げたから何故か判らないけれど自分も一応逃げてみる、と言うレベルのようだ。

 スズメの世界にも好奇心の強いものがいるらしい。それが見慣れないものに興味を持ち、近寄るのだろう。

 これは明らかにメジロの行動を真似ているようだ。手前のミカンの皮はヒヨドリがかじったものである。残念ながらその写真はないが、カメラをかまえていない時に見たことがあった。

 自分の興味本位の勝手な行動が自然界に間違った影響を与えてしまったと反省をするようになったのは、この光景を見てからである。
 スズメは勤労意欲を失ってぐうたらになってしまった。屋根の上で私が餌を与えるのを待っているのである。そうでなければたらふく食べた後腹が減るまで待っているのかも知れない。

 これはメジロ用に擬似蜂蜜(ほとんど水飴だろう)を水に溶かしてモンプチの缶に入れたものである。
 冬になってメジロが飛来するのが楽しみで、花の蜜を吸うのであれば水飴のほうが手っ取り早いだろうと思ったのが事の発端だったが、この発想も人間本意の考えだった。

 まあ老い先短い老人のささやかな楽しみだと容赦してもらおう。

 メジロが来る前にスズメが食べてしまうケースが多い。スズメが糖尿病になってしまうかも知れない。

 この容器では呉越同舟のシーンは見られない。スズメは穀物のように競って食べるようなことはない。メジロを押しのけてまで食べようとはしまい。

 たまに乱暴者のヒヨドリが人工蜜を食べた後容器をひっくり返しす。遅れてきたメジロは容器に残った残滓を食べている。


フクちゃん帰還する

 2月3日に行方不明になっていたフクちゃんが2月12日の早朝帰ってきた。外傷はなかったが弱り切っていた。寝ているのを無理矢理起こして記念写真を撮った。ほおはげっそりと痩けていた。どこでどうしていたのか会話が出来ればさぞ面白いエピソードが聞けるだろうが、残念ながらそれは聞けなかった。体重はかなり減っていた。そのうち元気になるだろう。まずは一安心。

 と思っていたが様子がおかしい。元気がない。失踪前は如何にも子猫らしい愛嬌とひょうきんな行動が周囲を和ましていたのだが、物憂げな表情でじっとしたままである。気になるのでクロダ先生の処に連れて行ったのだが、9日間も怖い思いをしていたらしいから、精神的に疲れているのだろうという事であった。(2月13日)

 クロダ先生のところでうってもらった抗生物質の注射が効いたのか翌日になると元気がもどって少しお茶目になってきた。しきりに外に出たがるし、じゃれるようnなってきた。


 昨年6月に隣の駐車場で夜通し鳴いていた、育児放棄にあった猫フクちゃんが2月3日の雨の夜何処かに行ってしまった。上の写真は偶然いなくなる当日に撮ったフクちゃん。

 我が家に来て間もない頃のフクちゃん。この頃から水槽が気になっていた。

 ハンカチを掛けて寝るフクちゃん。(自分で掛けたわけではない)

 6月のフクちゃん

 9月のフクちゃんはすっかり大人になっていた。特に尻尾の形は立派になった。外から帰ってくる時はワオキツネザルのように尻尾を垂直に立てて帰って来ていた。獣医のクロダ先生によればそれは気分が良い時の態度らしい。私が食事中でもお構いなしに食卓に飛び乗り目の前を横切る。

 水槽もいつしかフクちゃんにとっては手狭になってしまった。

 コナンと戯れるフクちゃん。我が家の猫では唯一犬を恐れない猫だった。コナンは猫と共に家の中で育てられた犬だったので猫を仲間のように感じて、どの猫に対してもキュンキュンと鼻を鳴らして甘えるがほとんどの猫には相手にされないがフクちゃんだけは気が向くとコナンを相手にじゃれていた。

 フクちゃんは本当に好奇心の強い猫だった。水槽の上に飛び乗った瞬間フタがずれて水浸しになったことがあった。風呂桶にお湯を入れる光景を見るのが好きで、風呂桶のフタに飛び乗るつもりが足を滑らせ、浴槽に飛び込んだ事もあった。

 いなくなったのは2月3日の夜だと思う。4日の朝気がつくと姿が消えていた。
 夜中にふと帰ってくるのではないかと思う家政婦は寒い夜風も気にせず毎晩窓を少し開けている。何時の日か帰ってくることを念じながらも私はこっそりと窓を閉める。

 2月は逃げる、この言葉を知っていたかのようにフクちゃんはいなくなった。それまでいじけていたおばさん猫のプーちゃんは見違えるように元気になり我が家での威厳を回復した。
(平成25年2月8日)


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