これはうちの猫ではないが、たまたま写真が撮れたので。



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 私が現在の家に移ってきたのは昭和27年だったと思う。今は我が家の周りも車の往来が激しくなっているが、その頃は鶴島小学校の西は一面田んぼであり、我が家の周囲も車の往来は少なく、道路は子供達の遊び場になっていた。ソフトボールは「三角ベース」と言って、一塁と二塁だけのゲームを道路で行っていた。我が家の隣は畑であった。野良猫がやってきたのは何時だったのかはっきりとした記憶はないが、縁の下に住み着いた猫を飼ったのが猫との最初の出会いであった。ある日なれなれしい猫を見つけて、出汁を取った後のイリコを与えたら寄ってきた。私の手を舐める猫の舌のざらざらとした感触に驚いたことを覚えている。野良猫ではなく迷い猫のようだった。白黒のそのオス猫を「チロ」と名付けた。


チロ

 「チロ」を飼っていた頃はまだオス猫を去勢するという時代ではなかった。いつの間にかいなくなっていた。

 正式に由緒ある(と言っても雑種だが)猫を飼ったのは、昭和60年頃だった。会社の人の知り合いの家で猫が子供を生んだのでもらって欲しいという事だった。そこに行き乳離れして間もない小さなオスの黒猫をもらってきた。書店で「猫の飼い方」なる本を買って、手探りで飼い始めた。ちょうど「ヤクルト・ミルミル」と言う製品が販売されていた頃で、その猫を「ミルミル」と名付けた。この頃もまだ去勢をする事をしていなかった。成長すると外出することが多くなり、近所のオス猫と喧嘩をして額に大きな怪我を受けた。その怪我が原因かどうか不明だが、ある朝私の枕元で冷たくなっていた。我が家で暮らした時期は長いと思っていたが、今振り返ると三、四年だったようだ。(ミルミルの写真は不明)

 次に飼ったのは迷い猫だった。当時中三だった長男が庭にやってきたメスの三毛猫を見つけた。二月頃だったと思うが、春先にやってきたので「ハル」と名付けた。


ハル

 「ハル」は10年ばかり共に暮らした。その頃は猫に避妊手術も行う事が当然の庸になっていたので、時期が来ると早速避妊手術を行った。この頃から同級生の獣医師クロダ先生の元に通うようになっていた。「ハル」の事で印象に強く残っているのは血液の難病にかかり、クロダ先生に治してもらったことだ。ある夏家の襖の至る所に小さな血しぶきがあるのを見つけた。何が原因でそれが付いたのか判らなかったが、「ハル」がくしゃみをしてはそれを付けている事が判り、「ハル」を連れてクロダ先生のところに走った。血を採り顕微鏡で調べた先生は猫の白血病らしいと言った。輸血をして血を入れ替える方法しかないと言うことだった。私は自分の血を輸血したいと申し出たが、人間の血は使えないということで、幸いにもクロダ先生の飼っている肥満体質の猫から血液をもらうことにした。何日か入院してその猫から輸血をしてもらい、「ハル」は命を長らえることが出来た。この一件で私の中ではクロダ先生に対する信頼感が増幅した。 「ハル」は天寿をまっとうしたと思う。


ナツ

 「ハル」の次に来たのは「ナツ」だった。これも迷い猫だったと思う。それにしても名前の付け方が余りにもイージーだと改めて思った。
 「ナツ」は二重生活をしていたようだった。「ナツ」は何日か姿を消すことがあった。
そうしているうちに行方不明になった。それと同じ時期に近所でも猫がいなくなったというお宅があった。その猫の格好を聞くと「ナツ」そのものであった。短い尻尾の先が90度に曲がっていたのだが、毛色や尻尾が同じ猫がそうやたらと近所にいる訳はない。どうやら我が家とその家との二重生活をしていたようであった。

 ナツがいなくなった後、勤め先の人が拾ってきた黒い子猫を我が家に連れて帰った。2003年4月だった。お腹に白い三日月マークがあり、ツキノワグマ→熊→クマのプーさんと言う連想ゲームのように「プー」と名付けた。もう12年も飼っているのだが、二代目「ガリ」が来てからというもの不機嫌になり、とうとう別居を始めてしまった。これについては改めて書くことにする。


プー

 プーはかなり変わった猫である。猫同士の交流が苦手でいつも孤独を好んでいる。

しばらく会ったことがなかったのだが、プーが家出をする原因となった「ガリ」が死んでからはしばしば見るようになった。たまに我が家のような顔をしてお向かいの家の前に座っている。私が名前を呼ぶとやって来たのは嬉しかった。抱いて旧宅の我が家に連れて帰ろうとすると抵抗して逃げてしまう。余程「ガリ」が嫌いだったのだろう。
「ガリ」が小さい頃には一緒に遊んでいたのだが。

プーとガリ

 次に飼ったのは「ガリ(先代)であった。ガリガリに痩せた子猫を長男が拾ってきた。


初代・ガリ

 逆光で判りにくいだろうが、額に白い流れ星のような線があり、猫版「旗本退屈男」のようであった。この頃から積極的に該当時期が来るとオスは去勢手術を行ったのだが、外に出なくなると言うのは我が家には当てはまらず、長生きをするように願って去勢手術をした猫は必ずいなくなってしまった。そのために二代目「ガリ」は時期が来ても手術をしなかった。それが災いしたのか昨年の5月末にガリに似たへその緒が付いた目も見えない子猫が我が家に来ることになった。「ガリ」は近所の猫に相手構わず喧嘩を売ってはいつの間にかナンバー2の存在になっていたらしい。

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